オーストラリア代表のスティーブ・フィッシュ監督が、日本の野球をお手本としていると明かした。

 日本野球のイメージについて「足が速く、スイングも速くて、積極的であり、守備が完璧」だと語り「オーストラリアは日本を見習っていて、守備を固めて、投手はストライク先行を心掛けています」と侍ジャパンに敬意を払った。

 練習では日本チームと異なり、あまり声を出さないため、ドーム内に打球音が響く。「日本みたいに気合を入れるために声を出すことはないです。打撃練習のときは、インパクトの瞬間に声をあげるときもあります」。

 シートノックでも日本との違いがある。外野手にノックを行う際、投手がマウンドに立ち、本塁へ投球してから、送球のカバーを想定して練習している。フィッシュ監督は「日頃から送球のカバーを行う意識付けをするためです。日本とは違うんですか? こちらでは、いつも通りですよ(笑い)。ピッチャーもノックに入れることで、より団結できます」と笑顔で語った。

 近年では、オーストラリア国内でも野球の人気が高まっており「私が07年にオーストラリアのパースに来たときは、リトルリーグが25しかなかった。だけど、今はチームが100以上あるように増えている」と、野球人口の増加を喜んだ。

 取材の最後に、記者がオーストラリアでラグビー(ワラビーズ)を観戦したことがあると伝えると、「いいですよね。もちろん野球の人気も上げていきたい」と熱く語った。「そのためには、この2試合で日本の野球をしっかり見て吸収していきたいですね」。勝ち負けだけではない、国際交流試合の意味を感じた。【真柴健】