開幕G倒へ視界が開けた。右肩の張りで調整ペースを緩めていた阪神ランディ・メッセンジャー投手(36)が4日、11日ぶりに投球練習を再開した。甲子園のブルペンで全球種を交えて51球を投げ「先の見通しを立てることができたよ」と復調に手応え。福岡で報告を受けた金本監督も「ひと安心やね」と胸をなでおろした。状態の後戻りがなければ9日の中日戦(甲子園)で実戦復帰する見込み。内定している30日の開幕巨人戦(東京ドーム)の先発に向けて仕上げる手順を踏む。

 陽光あふれる本拠地で、開幕投手が復活した。沖縄・宜野座キャンプで1イニング、打者3人に投げた2月21日の練習試合韓国・KIA戦以来の本格投球の内容は上々。「久しぶりだったので、全球に力を入れることはなかったけれど、いい感じで投げることはできた。本当のマウンドに戻る日が待ち遠しいよ」とご機嫌。投球練習を見守った金村投手コーチにいたっては、仰天の境地だった。

 「びっくりした。こんなに投げることができるなんて。久しぶりのブルペンだったし、様子見程度かと思っていたけれど、ゲームに行ってもいいくらい」。大黒柱は2月26日からノースローでペースダウン。暗転すればチームの開幕までのロードマップが狂いかねない出来事だっただけに、投手コーチの言葉には安堵(あんど)感があふれた。

 きょう5日に右肩の状態を確認した上で、実戦復帰への最終判断が下される。開幕前の懸念材料が、1つ消えることになる。【堀まどか】