巨人吉川尚が“1号ソロ”を本拠地の右中間席にぶち込んだ。1点を追う1回1死、日本ハム高梨の初球をフルスイング。138キロ直球をスタンドに放り込み「初球から思い切っていきました。それが良い結果に結びついたんだと思います」と振り返った。

 積極性を思い起こす一撃だった。13日のソフトバンク戦以降の5試合は内野安打2本も、納得のいく打撃からは遠ざかっていた。「なんでもかんでもじゃないけど、思い切りいけていなかった部分があった」と消極的な打席を改善しようと目を見開いた。先制された直後で1番陽岱鋼が初球を打って一ゴロ。2球で2死となるリスクよりも積極性を重視し、今季オープン戦初の長打をマークした。

 二塁手として開幕スタメンをほぼ手中に収める状況も、慢心はない。「オープン戦は僕にとって勝負で大事な時期。気を引き締めてやっていきたい」。3回に左前打を放つと、すかさず二盗も決めた。緩めることなく突き進む先に、開幕スタメンと飛躍がある。