阪神藤浪は先発予定だった21日のロッテとのオープン戦が雨で流れ、明日23日ウエスタン・リーグ中日戦(鳴尾浜)の先発マウンドで仕切り直す。「結局、自分のボールを投げられるか。どこが相手でも、どういう状況、球場でも、やるべきことは変わらない」。シーズンでは4月4日DeNA戦(横浜)での初先発が見込まれており、復調して首脳陣を安心させたいところだ。

 自他ともに認める雨男。早々に雨天中止が決まると「さすがにここまでくると…。(雨を降らせて)人助けできるんじゃないか、と思うくらいです」と苦笑いだ。ただ、小休止している暇はない。前回13日のオープン戦・ヤクルト戦は4回途中を5四死球で6失点。ZOZOマリン球場の室内練習場では終始、引き締まった表情で練習を続けた。

 23日登板後は4・4DeNA戦へ2パターンの流れが予想される。中5日の間隔で29日2軍近大戦(鳴尾浜)から向かうか、実戦を挟まず中11日で向かうか。いずれにせよ、開幕ローテに藤浪の名は欠かせない。金本監督は藤浪の開幕2カード目投入について「行こうかな、と」と認めた上で、次回に向けて「いいボールをストライクゾーンに。ある程度、でいいんだから」と大胆な投球を期待。今度こそ快投を披露し、開幕ローテ入りに確定ランプをともしたい。【佐井陽介】

 ◆雨男の藤浪 昨季は先発予定の試合が3度も雨で中止。不調で2軍落ちしていた6月にも、登板予定の2軍戦が雨天中止になったことも。雨男ぶりは新人年から始まっており、13年7月7日広島戦で、尊敬する前田健太(現ドジャース)と投げ合い、7回表に豪雨で1時間2分中断も白星。プロ初のナイター登板となった同7月14日DeNA戦は、雨で試合開始が37分遅れながら勝利を挙げた。一方、16年7月8日の広島戦では、初回先頭打者の四球から3失点。金本監督は続投を指示し、雨の中で8回8失点、自己最多の161球を投じたこともあった。