ソフトバンクは26日、契約未更改だった川崎宗則内野手(36)が退団することを発表した。川崎が球団に自由契約を申し入れ、球団側が意思を尊重。今日27日に手続きを行い、公示される。

 川崎は球団を通じ「昨年の夏場以降からリハビリを続けてきましたが、同時に自律神経の病気にもなり、体を動かすのを拒絶するようになってしまいました。野球から距離を置いてみようと決断しました」とコメント。病気が退団の理由となったことを明かした。

 昨年の開幕直後6年ぶりに古巣に復帰。明るいキャラクターと米国仕込みのプレーでチームを盛り上げた。だが人工芝でのプレーの影響もあり両アキレス腱(けん)を負傷。7月下旬からは福岡・筑後市のファーム施設でリハビリを続けた。本人が明かしたように心身共に疲弊し、オフには入院することもあった。功労者の川崎に対し、球団は今季も契約をしようと保留者名簿に入れて交渉を続けたが、体重も10キロほど落ち、野球の練習ができる状態ではないことから、川崎から退団の意思が伝えられた。

 三笠球団統括本部本部長は「本人には最近、直接会いました。元気にはなっている」と話し、今後も球団と定期的に会いサポートする。現時点では野球を続けることは限りなく難しい状況で、まずは心と体の回復に専念する。

 ◆川崎宗則(かわさき・むねのり)1981年(昭56)6月3日、鹿児島県生まれ。鹿児島工から99年ドラフト4位でダイエー入団。01年10月3日オリックス戦でプロ初出場。03年からレギュラーに定着し、04年盗塁王、最多安打。04、06年にベストナインとゴールデングラブ賞。12年にマリナーズ移籍。ブルージェイズ、カブスを経て、17年開幕直後に古巣ソフトバンクに復帰した。06、09年WBC、08年北京五輪日本代表。180センチ、75キロ。右投げ左打ち。