男らしい初陣だった。BC栃木の村田修一内野手(37)が7日、開幕戦の群馬戦に「4番三塁」で先発出場した。1回2死二塁で迎えた第1打席。相手先発で米メジャー経験のある左腕トーレスの149キロ直球に空を切り、空振り三振。「どんなことがあっても野球がやりたいという思いでここにいる」と、うつむくことなく堂々とベンチに引き揚げた。

 見せ場は必然的に訪れる。1点を追う4回1死満塁の絶好機で黒塗りのバットを握った。低めの139キロを打たされて遊ゴロ併殺に沈んだが、「それも村田修一。失敗してなんぼ。恥ずかしいことじゃない」。6回の第3打席は初球、左上腕に死球を受けて初出塁。NPBでは歴代4位の150死球、同20位の208併殺打を名刺代わりにした。「死球もあったし、華麗なゲッツーもあった。ホームランだけは見せられなかった」と振り返った。

 群馬・上毛新聞敷島球場には2428人の観衆が詰めかけた。開幕戦は3打数無安打2四死球。快音のお披露目は、今日8日の本拠地開幕戦に持ち越された。【為田聡史】