西武源田にとって、2年目は“ジンクス”ではなく“アドバンテージ”だ。3点を追う2回、同点に追い付き、なお2死一、二塁で回ってきた。楽天則本に対し「良いピッチャー。とにかく真っすぐに振り負けないように」と積極的にいった。初球、その真っすぐ148キロを引っ張り、ライナーで右中間への二塁打。勝ち越しの2点を奪った。

 初回に菊池が3失点。則本を向こうに苦戦必至の展開となるはずが、直後に5点を挙げ逆転。その仕上げを担った。これで今季12打点目。試合のなかったロッテ井上に並ぶリーグトップタイに躍り出た。フルイニング出場で新人王に輝いた1年目を終え、臨む今季。「この投手は、こうだというのが分かっているのは大きいです」と、経験を強みにかえている。昨季、対則本は13打数4安打の打率3割8厘と好相性。気持ちでも負けなかった。

 接戦を制し、12球団一番乗りで10勝目。単独での到達は、前回優勝の08年以来だ。源田の働きに、辻監督は「十分にポイントゲッター」とたたえた。源田は「すごく打線がつながっている。流れ、勢いに乗っていけてます」と言った。束になれる強みが、快進撃を呼んでいる。【古川真弥】