ソフトバンク柳田悠岐外野手(29)が、先制7号ソロ、決勝の2点三塁打を含む3安打3打点と大暴れし、チームを3連勝に導いた。

 ZOZOマリンの強風も、ギータの怪力にはかなわない。左翼から本塁方向へ風速13メートルの逆風が吹く初回、涌井の外角の球をフルスイング。「来た球をとにかく打った」という打球に、中堅荻野は振り返っただけ。バックスクリーン上部にライナーでぶち当てた。チーム単独トップ、2戦連発の7号ソロ。「今はいい打撃ができている。集中できている」と、柳田自身も好調を感じている。

 空振りでも豪快にヘルメットを吹っ飛ばすが、「いいスイング」をするために頭の中は冷静だ。この日のZOZOマリンは、最大風速18メートルを記録。あまりの強風に、投手が投球動作になかなか入れない場面もたびたびあった。「風は嫌でした。(球場の)環境で足の上げ方を変えるのは初めて」と、それまでは高く上げていた右足を、6回の打席ではゆっくり低く上げた。風の影響を受けにくくするために工夫し、左前打を放った。

 同点に追いついた7回1死一、二塁では左腕松永対策もあり、さらに足の上げ方を低くした。結果は右中間への決勝の2点三塁打。工藤監督も「大当たりでしたね。今は状態がすごくいい」と絶賛した。あと二塁打が出れば、4月21日日本ハム戦に続き、再びサイクル安打達成の快挙だったが、打席が回らず。「いやいや、欲は出さずに」と柳田はニヤリ。打率、本塁打、打点、盗塁とチーム4冠の柳田が、ホークスを波に乗せている。【石橋隆雄】