強打の2番が打線爆発のきっかけをつくった。阪神糸原健斗内野手(25)が4安打5出塁で3得点。右へ左へ打ちまくってクリーンアップへつないだ。2戦ぶりのスタメン出場でかき回し「1日、1日、結果を出そうと思ってやっている。今日は結果が出てよかった。いい仕事が出来てよかった」と冷静に振り返った。

 多和田との相性が発揮された!? 1回1死から15打席ぶりの安打となる右越えの二塁打で出塁。糸井の先制適時打で生還した。3回にも左安でつなぎ、5回には2死から、左中間へ二塁打。福留の適時打で追い上げのホームを踏んだ。多和田から3打数3安打。明大時代にも富士大だった多和田と対戦。その試合で4打数4安打をマークしていた。“多和田キラー”は健在。プロ初対戦でも好相性を継続させてみせた。

 2戦ぶりのスタメンに燃えた。前日1日は今季初めてスタメンから外れていた。片岡ヘッド兼打撃コーチは「開幕からずっと出ているので、疲れもある。リフレッシュも兼ねてね」と説明。続けて「先制することがやっぱり大事なので、役割を果たしてくれました」と評価。扱いはレギュラー格だが、糸原自身は「継続出来るように頑張ります」と謙虚に気を引き締めた。

 6回には左腕野田から右前適時打を放ち、今季初、自身2度目の4安打。金本監督も「左から打ったところとか、全部、大きかった。今日は」と絶賛だ。相手の左右にかかわらず踏み込める強打の2番が、打線を引っ張る。【池本泰尚】

 ◆糸原対多和田 明大・糸原と富士大・多和田は、13年6月14日の第62回全日本大学野球選手権大会の準々決勝で対戦。2年の多和田は先発。3年の糸原は「3番二塁」でスタメン出場した。1回2死で138キロを中前打。3回1死一塁からは左前打を放った。さらに5回1死からは初球を中前打。6回には2死三塁から134キロを中前適時打とした。糸原は多和田から4打数4安打。試合は7-0で明大がコールド勝ちした。