ソフトバンク武田翔太投手(25)がセ・リーグ球団に初めて負けた。巨人打線に打ち込まれ、自己ワーストタイ8失点の6回KOで5敗目となった。武田は「序盤から大量失点してしまい、試合をつくれず申し訳ない」と肩を落とした。

 日本シリーズ3試合(2勝)、オープン戦7試合(3勝)、交流戦9試合(4勝1敗)の通算19試合目で初めての黒星。工藤監督が「今日はちょっと不運だったかな」と話すように、2回は三塁松田、二塁明石がゴロをつかめず連続失策。その後、2死満塁とし小林に左中間へ決勝の3点適時二塁打を許した。武田は「そういうところで抑えないといけない。ふがいない。(小林の二塁打は)球質で押し切らないと。打者の手元での伸びやキレがまだまだ」と、力で封じられないことを悔しがった。

 日本一になった昨季は38失策で91年西武に並ぶシーズン最少記録をつくった。当時の西武より13試合多い143試合での記録で、守備率9割9分3厘は史上最高だった。この日の2失策で今季は58戦で26失策。シーズン64個ペースになっている。しかし工藤監督は「投手がカバーしてあげれば。誰もやろうとしてやっていない」と話した。

 武田は5月に入って2連続完封勝利を挙げたが、その後4試合勝てない。神宮、ナゴヤドームでは中継ぎ待機。先発のこの日は高谷から甲斐に捕手を替えたが、勝利には結びつかなかった。交流戦首位ヤクルトが勝ち、ゲーム差は3と広がった。3年連続交流戦最高勝率だった工藤ホークスだが、今季は厳しい戦いが続く。【石橋隆雄】