日本野球機構(NPB)の斉藤惇コミッショナー(78)は11日、オリックスが誤審問題で続行試合を要求、提訴している件について、試合開催に含みを持たせる発言をした。都内で行われたオーナー会議に出席。考えを問われ「関係者と深く検討しないといけない。過去の事例、今の野球協約だけでジャッジできない」と発言。超法規的措置をにおわせる一幕があった。

 会議前には旧知のオリックス宮内オーナーと談笑する姿が見られた。会議では「特別に(議題に)出ていない。一般論的に誤審はないようにと少しありましたが」と、審判の技術向上を求める意見が出たという。会議後は会場に残り、顧問弁護士、熊崎前コミッショナーらと意見交換。「いろいろ考えてみないと。時間がいる」とトーンダウンし、再試合を認めない方向に傾いた模様だ。

 オリックスは6月22日のソフトバンク10回戦(ほっともっと神戸)の10回でリプレー検証によりファウルが本塁打に覆り、決勝点を許した。試合後に審判は誤審を認めたが、NPBは再試合はしないと2度通知。オリックスは納得せず、6日にコミッショナーへ提訴していた。【斎藤直樹】