1球に泣いた。阪神岩田が1回に浴びた2ランが決勝点となった。先頭の田中に四球。続く菊池に、1ストライクから投じた2球目を左中間スタンドまで運ばれた。内角の141キロ。甘いコースではなかったが主導権を握られ「うまいこと打たれた。風も逆に吹いていたので…」と視線を落とした。金本監督も「そりゃあ重いでしょう。この甲子園で、いきなり2人で2点だからね」と嘆いた。

 この日は自身も患う1型糖尿病の患者と家族、10組20人を一塁側アルプススタンドに招待。今季初勝利こそならなかったが、本来の粘り強さも見せた。2回以降は「粘れて試合をつくれた」と振り返ったように、低めに制球して持ち味を発揮。昨季3試合でいずれも試合をつくった広島との相性も光った。5回を4安打2失点7奪三振で2敗目。来週は先発投手が4枚で足りるため今日25日に出場選手登録を抹消される見込みだが、この悔しさは必ず糧にする。