高校野球、阪神タイガース、甲子園球場の歴史を一堂に集めた展示施設「甲子園歴史館」の開業以来の入館数が26日、100万人を達成した。

 同歴史館は、2010年(平22)3月14日、甲子園球場のリニューアルに伴い、外野レフトスタンド下に完成した。

 90年以上の歴史をつづってきた甲子園で繰り広げられた高校野球、阪神タイガース、甲子園ボウルなどの、名勝負、名シーン、名選手の映像、展示品などを紹介している。

 この日、記念すべき100万人目になった入館者は、高知市在住で家族と来場した小学2年生の藤本悠希君(9歳)だった。兄・晃成君(11歳)と並んだ悠希君には、証明書と副賞の記念品などが贈呈された。阪神の帽子をかぶった中谷ファンで「これからもプロ野球を応援します」と話した。

 今回の100万人達成贈呈式セレモニーには、百北幸司館長(阪神電鉄取締役)をはじめ、元阪神監督・吉田義男氏(85=日刊スポーツ客員評論家)が出席した。百北館長は「我々が取り組む野球振興のため、今後も200万人、300万人と続いてほしい」とあいさつした。

 阪神タイガース史上、守備の名手で「牛若丸」と称され、チーム唯一の日本一監督でもある吉田氏にとっては、この日が85回目のバースデーだった。

 Wのメモリアルになったレジェンドは「甲子園はわたしの人生のすべてです」とし、「タイガースの後輩たちは、これから巻き返してくれるはずです。甲子園球場にお越しの際には、ぜひ歴史館にも立ち寄っていただきたいです」と語った。