安定感抜群の巨人内海が得意の阪神に崩れた。

 初回、早いカウントで仕掛けられた。先頭糸原、4番糸井に2球目を打たれ、1死満塁を招く。ロサリオに初球の内角直球をタイミングの良いファウル。2球目は助っ人の腕が伸びやすい内角低め直球となり、バックスクリーン左に満塁弾を運ばれた。「(初球より)内角に厳しく投げようとした力みが、かえって甘くなった」。試合前まで今季9戦すべて3失点以内に抑えていた防御率2・11の熟練が、初回に4点を刻まれた。

 敗色をより濃厚にしたのは5回。2回以降は変化球主体で切り抜けたが、3巡目につかまった。北條、福留に真ん中チェンジアップ、糸井に甘い直球を3連続二塁打され、2点を奪われた。高橋監督は「最初の(走者を)ためての1発はしょうがないわけじゃないが、その後の2点を抑えないと」と中盤の失点に敗因の比重を高めた。現役最多の阪神戦27勝を誇る内海が初戦で敗れ、先手を渡した。