「17度目の正直」で広島の優勝マジック点灯阻止だ。今日14日からの広島3連戦(京セラドーム大阪)で先陣を切る阪神岩貞祐太投手(26)が、初のコイ料理を誓った。広島戦は過去5年間で16試合先発したが白星なく0勝10敗。防御率も5・88と大苦戦の相手だ。

 「今までは(広島を)意識してきましたけど、それでいい結果が出たことがない。(今回は)他のセ・リーグ4球団と同じような(試合の)入りで、意識せずに投げたい。その状況に応じたベストな投球ができるようにやっていきたい」

 この日は甲子園室内で投手指名練習に参加。ダッシュやキャッチボールなどで登板に備えた。強力な広島打線に対して、金村投手コーチからは「(鈴木)誠也が今当たっているということで、3番以前を塁に出さないこと。足を動かさないように。厳しい内角攻めも必要。打撃フォームを崩すような投球を期待したい」と指令も出た。

 今季のチームは6回終了時点でリードしていると、37勝1分けの無敗神話がある。後ろに左右の両ベテラン能見、藤川ら盤石の救援陣が控えており、目指すは先手必勝の逃げ切りだ。

 首位広島とは12・5ゲーム差離され、厳しい状況に変わりはない。まずは今日14日、広島に勝つしか優勝マジック点灯を先延ばしできる方法はない。チームは8月に入って6勝3敗と波に乗る。「自分のできる限りのことをやって、チームの勝ちにつなげられるように全力でいきたいと思う」。負けてばかりはいられない。岩貞が意地のコイ料理に挑む。【真柴健】