ついに勝った。阪神岩貞がプロ5年目、広島戦18試合目の先発で、ついに白星をとった。

1回、4点のリードをもらった直後、鈴木に2ランを被弾も、最速149キロの直球と、力みのないフォームでほんろうした。5回は無死一、二塁を背負ったが、会沢を初球で三ゴロ併殺。7回7安打3失点で6勝目を挙げ「ホッとしてます。5年はかかりすぎましたけど、ここからやり返せるように」と前を向いた。

広島新井が登場した5回2死二塁も「集中していたので聞こえなかった」と大歓声にも動じることなく、空振り三振に仕留めた。この日は27歳の誕生日でもあった。祝福のメールも多く届き「投げられることだけでも奇跡。勝てて幸せです。もう若い部類ではないと思うので、チームからの信頼を得られるように」と気持ちを新たにした。呪縛を解いた岩貞が、新しい1年を歩み始める。