全日本クラブ野球選手権が10日、メットライフドームで開幕した。現役のメジャーリーガーだった野茂英雄氏が03年に設立したNOMOベースボールクラブは西近畿予選を勝ち抜き、10年ぶりに全国の切符をつかみ取った。13年に本拠地を大阪・堺市から兵庫・豊岡市に移転。城崎温泉の支援を受け、旅館に勤務しながら技術を磨いてきた選手たちが、夢の舞台で躍動する。今日11日の1回戦で東北マークス(東北地区代表)と対戦する。

城崎温泉では、NOMOクラブの選手たちに職を提供するだけでなく、さまざまな支援をしている。クラブはスポンサーからの資金や会員の寄付で活動資金をまかなっていたが、豊岡市移転とともに温泉旅館関係者が中心となって「但馬後援会」が設立された。

同後援会事務局長の芹沢正志氏(53=城崎温泉旅館協同組合理事長)は「何らかの形で豊岡市民が応援する形を取りたいと。それでしたらもともとの会員さんとは別な側面からの支援ができる後援会をということになりました」という。

後援会では選手たちに「NOMOランチ・チケット」というチケットを月に決まった枚数配布。提携する飲食店で食事ができる。また豊岡市のコミュニティーFMは「がんばれNOMOベースボールクラブ」というラジオ番組を放送。試合情報や選手のインタビューなどを伝え、地元の盛り上がりに一役買っている。