キャプテンも帰ってきた! 20得点大勝のエッセンスには、待ちに待った朗報もあった。右太ももを痛めていた阪神福留が、5試合ぶりにゲーム復帰。いきなり2点タイムリーを放って快気祝いだ。11点リードの8回に代打で登場。無死二、三塁から三嶋の変化球をとらえ、前進守備の二遊間を抜いた。ダメ押しのダメ押しだ。

「打つことに関してはさほど影響はない。走る方は徐々にやっていけたら」。納得の表情で試合を振り返った。11日の中日戦(甲子園)。内野安打で全力疾走し、一塁を駆け抜けた際に痛めて途中交代した。打撃よりも走りだしの不安があり、大事を取って前日まで4試合を欠場。代打出場も控えた。だがこの日からダッシュと守備練習を再開。強度を上げて準備を整え、打撃にGOサインが出た。

「少しずついろいろな動きが出てくるので、慣らしていかないとね」。幾多の修羅場をくぐり、勝負どころを知る3番打者の完全復活が待たれる。代わって3番に入る大山が大暴れでカバーしているが、ここに福留が入れば打線の厚みはさらに増す。【柏原誠】