ソフトバンク工藤公康監督(55)が、奇跡の逆転Vへ向け残り12試合も全勝宣言だ。今日27日からメットライフドームで首位西武と直接対決3連戦が始まる。前回の3連戦は3タテをくらったが、そこから7連勝して決戦に臨む。「3つとも絶対勝つというつもりでやる。3つだけでなく12連戦を同じように、1つも負けないという気持ちでやる」。その目には力がこもっていた。

残りも全部勝ち19連勝なら54年南海、60年大毎の18連勝を抜きプロ最多記録更新となる。そうなればマジック5の西武とはいえ、ソフトバンク以外の5試合で1敗すると優勝できなくなる計算だ。初戦は今季10勝のバンデンハークを中17日で、2戦目は12勝の千賀を16年9月以来の中5日で菊池にぶつける。千賀は「負けないように、いい投球をするだけ」とエース対決へ気持ちを高めた。

今季メットライフドームでは2戦2敗。いずれも7失点KOを食らっているだけに、千賀はこの日マウンドの状態を再確認した。同球場では通算10試合、5先発でまだ1度も勝ったことがない。この日から寺原を合流させ中継ぎを強化。工藤監督は「何とか打ち負けないように」と10連勝の山賊打線に力負けするつもりはない。【石橋隆雄】