ソフトバンク本多雄一内野手が引退試合で4打数2安打1得点と躍動。だが、目標としていた盗塁は決められなかった。

最大のチャンスは3回だった。四球で出塁すると、けん制を1球はさみ、上林への初球でスタートを切った。342盗塁を積み上げた本多をして「13年間であんなにいいスタート切ったことないんじゃないかな」という完璧なスタートで、球場全体の誰もが盗塁成功を信じた。だが西武斉藤大の投球が上林の背中に当たる死球に。盗塁は幻となった。本多は「正直、盗塁1は付けたかった。(上林に)避けろよ、とは思いましたけど(笑い)。2球目までに切ると言っていて、スタートを切れたことが良かった」と振り返った。

会見を終えると偶然にも上林に遭遇。本多が「避けろよ!」といじると、上林は「あれは無理ッス…」と苦笑い。「スタート完璧、と思ってみていたら(死球で)ウオって。今真っ赤です」と背中をさすっていた。