プロ野球のドラフト会議が今日25日、東京都内で行われる。広島のリーグ制覇に貢献したアドゥワ誠の兄で、東農大北海道の199センチ長身右腕、アドゥワ大(4年=九州国際大付)は吉報を待つ。

複数球団への調査書を提出したアドゥワは弟と同じ舞台に立つことに意欲をたぎらせる。「(高卒の)入団2年目で1軍で投げていてびっくりしている。活躍しているのは刺激になっている」。広島の弟誠は今季53試合に登板し6勝5ホールド。貴重な中継ぎ右腕として奮闘している姿を励みにした。

ナイジェリア人の父とバレーボールの実業団で活躍した日本人の母を持ち、199センチの上手から最速144キロの直球を投げ込む。入学前には「才能は弟以上」(樋越前監督)と期待をかけられたが、この4年間は故障に泣いた。2年春に左膝、3年秋には右肩を故障し、約1年間は投球もできず。それでも「地球1周分ぐらいは走った」とチームの誰よりも走り込みを徹底し、力をつけてきた。「持久力も精神も強くなった。ケガの不安を消して、身長を生かしたピッチングをしたい」とプロの舞台へ思いを巡らせた。

◆アドゥワ大(まさる)1996年(平8)6月11日生まれ。熊本市出身。熊本出水南小3年で野球を始め、九州国際大付3年で夏の甲子園出場(登板なし)。東農大北海道では1年春からベンチ入りし、15年全日本大学選手権2回戦(富士大戦)で全国初登板(1回自責点0)。変化球はカーブ、スライダー、チェンジアップを駆使する。目標はカブス・ダルビッシュ有。199センチ、83キロ。右投げ右打ち。