「矢野先生」は冬休みの宿題を出しません。それぞれの自由課題に取り組んでください。阪神矢野燿大監督(49)が20日、今オフの「自主研究」のススメを説いた。

18日に安芸キャンプを終えて2カ月半のオフに突入。若虎を徹底管理するのか、放任か。「宿題」と問われた指揮官の思いは明快だ。「宿題って楽しくないでしょ(笑い)。自主勉強の方が楽しいでしょう。自主研究とかさ。そっちの方がいいんちゃう?」と話した。

若手は今後、鳴尾浜で継続的に練習を行うが、基本的には自主性に委ねる方針だ。「いまは情報を拾おうと思えば、いろんなところで拾える。試すのもできる」。YouTubeなどヒントはあらゆるところにある。選手は、自覚を問われる期間になる。指揮官も現役当時を思い起こした。「05年に(日本シリーズでロッテに)4連敗で負けたやん。あそこからは、次の日、練習した。あの悔しさを忘れないために、まず動こうと思って。まず、次のシーズンに対するスタートを切ったと自分で決めつけるというか」と明かした。

最下位の屈辱を振り払うべく、若手は2月上旬予定のキャンプ実戦に照準を合わせる。指揮官は「春はすぐに実戦になる。だからこそ、このシーズンオフは競争」と言い切る。若手の心が試される。【酒井俊作】