「松坂2世」に大化けの予感だ。2年目の最速154キロ右腕、巨人高田萌生投手(20)がめきめきと力を伸ばしてきた。

今季はイースタン・リーグで最優秀防御率、最多勝、最高防御率の3冠を獲得。秋季キャンプで好投を続け、宮本投手総合コーチから来春キャンプの1軍スタートの「当確」を受けた。原監督の初陣となった11月8日のMLB選抜戦では先発に抜てき。3回7安打7失点も、メジャーリーガーの内角をえぐる堂々たる投球を披露。原監督からも「イキがいい。近々未来、ジャイアンツを背負って立てるだけのものはある」と素質を高く評価された。

“師匠”と慕うレジェンドから教えを請う。小学生時代から憧れる中日松坂大輔投手(38)と来年1月に自主トレを行う予定。上原を通じて自ら電話をかけ、約束をとりつけた。「とにかく楽しみです。どんなことを考えて野球をしているのか、いろいろと聞いてみたい」と希望はふくらむ。投球前にグラブを頭上へ振りかぶる動作は、松坂の投球動画を何度も見直し、忠実に再現している。技術も聞き出し、しっかりと“再現”しようと鼻息を荒くしている。

7月29日の中日戦でプロ初登板初先発を果たしたが、2回6安打6失点でKO負け。試合後には「正直アウトの取り方が分からなかった」とうなだれた。屈辱のデビュー戦も糧に、自らの長所短所を冷静に見つめ直しながら成長を続けている。まずは目標の開幕ローテをつかみ、一気にスター街道を駆け上がる。【巨人担当 桑原幹久】