DeNAアレックス・ラミレス監督(44)が、仰天指令を出した。8日、神奈川・横須賀市のベイスターズ球場で新人合同自主トレ初日を視察。練習後に報道陣に囲まれ、今季のチーム目標を「90勝」とした。

同監督が就任した16年から昨季まで69、73、67勝だが「90勝して優勝する。この3年間、80勝というのを目標にしていたけど、到達することが出来なかった。目標をもっと上げることが大事。もっと目標を高く設定すれば80勝も出来るかもしれない」とうなずいた。

キーマンに挙がったのが、ドラフト1位ルーキーの上茶谷大河投手(22=東洋大)だ。首脳陣によるミーティングなどの影響で、練習の様子は「正直なことを言うと、見ていない。30%くらいしか見ていない」と前置きした上で「彼は直球が安定している。コントロールも悪くない。ゲームに対しての闘争心も持っている。146キロから150キロを安定して出せれば、1軍でもやっていける。去年は東が新人王になった。また2年連続でチームからという期待も周りもあると思う。チャンスをつかんで、新人王を取れれば、それにこしたことはない」と大きな期待を寄せる。

ラミレス監督は既に上茶谷へ「11勝以上」を厳命している。数字には、明確な理由がある。今永、浜口、東と、ここ3年のドラフト1位先発陣の1年目の白星はそれぞれ9、10、11。そこに上茶谷の「11」を加え、4投手で最低でも40勝をノルマにしたい考えがある。上茶谷は「もちろんそれ(11勝)が目標なんですけど、それをやった結果が新人王になると信じている」と色紙に抱負をしたためた。

ラミレス政権4年目。「90勝」を目指し、悲願の初Vを手繰り寄せる。【栗田尚樹】