謎の男の正体とは…。DeNAは23日、レミー・コルデロ投手(21)と育成契約を結んだことを発表した。コルデロは、ドミニカ共和国出身の左腕。15、16年にダイヤモンドバックス傘下で、ドミニカ共和国のサマーリーグでプレーした経験を持つが、ここ2年間の出場記録はなく、真相はベールに包まれていた。この日、ベイスターズ球場に現れたコルデロは、いきなりブルペン入り。空白の2年間についても語った。

189センチ、88キロ。小顔で手足が長い。スラッとしたモデル体形の男が、ベイスターズ球場に現れた。DeNAが新たに育成契約を結んだ新外国人コルデロが、自主トレを始めた。ファンからは「あの外国人は?」という声も上がった。他の選手に交じり、キャッチボールやストレッチを約1時間。その後に向かった先はブルペンだった。

数球で肩を作ると、いきなり捕手に対して座るようにジェスチャーをした。「もう?」「早いな」という声が漏れる中、直球を立て続けに10球放り込んだ。カーブはプレートの手前でワンバウンドしたが、チェンジアップは「グッドボール」と称賛される切れ味を披露。全3球種をファンの前で披露し、計36球を投げ終えた。

21日に来日したばかりの男は、謎に包まれていた。14年にダイヤモンドバックス傘下のマイナーに加入。15、16年にはダイヤモンドバックス傘下で、ドミニカサマーリーグでプレーした経験を持つが、ここ2年間の出場記録はない。午前中にトレーニングを終えると、報道陣に囲まれた。

コルデロ この2年間は独立リーグで野球をしていた。5球団くらいを渡っていた。野球以外の仕事はしていないよ。野球だけは続けていた。ちょうど1週間くらい前にも、実戦で投げている。日本は想像以上に寒いけど、きれいな街だね。

ロビンソン・カノ、サミー・ソーサら、名だたるメジャーリーガーらと同じドミニカ共和国のサンペドロ・デ・マコリス州の出身。独立リーグ時代には主に中継ぎとして、時に先発も経験した。直球の最速は93マイル(約150キロ)を誇り「自分の武器は直球が動くところ」と“魔球”ブレ球の存在も明かした。

15年にはドミニカ共和国のサマーリーグで、外野手として46試合に出場。打率1割9分6厘、1本塁打、13打点を記録した。「もし野手でもやることになったら」と二刀流への可能性も示唆した。「早く契約をつかんで、試合に勝てるようにしたい」。他の新人に交じり、寮生として新生活が始まる。年俸240万円の単年契約で背番号は未定。ジャパニーズドリームを目指す。【栗田尚樹】