阪神は1日、沖縄・宜野座村にある「かりゆしホテルズボールパーク宜野座」で春季キャンプをスタートさせた。

阪神マルテはスロー発進となった。ランチタイムに行われたフリー打撃に、ベテランの福留、糸井らと登場。右、左投手とあわせて56スイング中、柵越えは4本だった。詰まった打球も多くマルテも「キャンプが終わるまで自分のルーティンを意識して準備をしたい」。大爆発とはいかなかった。

ただ、大砲の片りんは見せた。4発のアーチはいずれも左翼スタンドにライナー気味に飛び込んだ打球。左方向への強い打球が多く甲子園の浜風に乗れば…という期待を抱かせた。右の大砲として鳴らした浜中打撃コーチも「引っ張った時のパワーがある」と、第一印象を語り「探り探りやっている状況。まだこれから。ポテンシャルは高い」と期待する。

初めてで慣れない日本のキャンプだが、先輩助っ人のナバーロに引っ張られるようにノック、キャッチボールなど全体練習にも積極的に参加した。帰り際には即席のサイン会も実施。長蛇の列を作ったファンを喜ばせた。「初日からこんなに多くのファンが来てくれることはありがたい。自分を信じて応援してほしい」。本来の力を発揮するのは、まだ先だ。【桝井聡】

 

<阪神主な新外国人選手のキャンプ初打ち>

◆バース 83年のマウイキャンプ3日目に打席に立ち、53スイングでヒット性3本。同年35本塁打を放ち、85、86年には3冠王。

◆フィルダー 89年2月1日、安芸の室内練習場で約100スイング。不慣れなマシンに空振りを繰り返すなど不安が募ったが、この年38本塁打。1年で退団しメジャー復帰した。

◆マートン 宜野座キャンプ初日の10年2月1日、室内練習場で打撃練習。バントも入念に行うなど地味に滑り出した。このシーズン214安打を放ち17本塁打、14年には首位打者。

◆ゴメス 合流が遅れ、14年2月11日に室内で40スイング。シーズン26本塁打。在籍3年間で65本塁打、260打点。

◆ヘイグ 16年2月1日、室内で打撃練習。70スイングし鋭い打球を連発。だがシーズンは2本塁打にとどまり、1年で退団。

◆キャンベル 17年2月1日、屋外フリー打撃で58スイングで柵越え1本。シーズンでも1本塁打に終わり、解雇。

◆ロサリオ 18年2月1日にフリー打撃を行い、58スイングで140メートル弾を含む14本の柵越えを披露。公式戦ではマークに遭い8本塁打しか打てず退団。