早くも実現!? 広島長野久義外野手(34)と昨年まで巨人でチームメートだった西武内海哲也投手(36)が3月2日のオープン戦(佐賀)で対戦する可能性が出てきた。22日に西武内海の先発が明らかとなり、高ヘッドコーチも長野の出場に太鼓判を押した。自身は控えめなコメントも、元巨人同士の初対戦に周囲の注目は高まっている。

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予想していたよりも早い対戦に、驚きながらも表情を変えなかった。3月2日のオープン戦(佐賀)で巨人時代の同僚内海が先発することを聞いた長野は、言葉を選びながら静かに語った。「(遠征に)行くかまだ分からないです。対戦したい? そうですね。出られたら頑張ります」。今オフに人的補償で巨人から移籍した両者の初対戦が実現すれば、大きな注目を浴びる。それでも本人は冷静だった。

昨年の契約更改時には「(内海を)こてんぱんに打ちたいと思います」と話し、1次キャンプ中の8日に西武のキャンプ地を電撃訪問した時には「(ブルペン投球を見て)打てそうだなと思いました」と笑っていた。10年の巨人入団からともに戦ってきた仲間だけに、対戦への思いは強い。ただし今は広島の一員。すでに18日KIAとの練習試合に出場し、“移籍後初安打”も記録した。まだ実戦守備には就いていないが、この日はメンバーに入っていなかった特守に自主的に参加。西川や上本ともに白球を追った。広島での新シーズンへ向けて調整しているだけに、私情を挟みたくなかった。

しかし2日の西武戦は地元佐賀で開催される凱旋(がいせん)試合でもある。高ヘッドコーチは「地元(佐賀)だからね。(状態が)良ければ出ると思いますよ」と出場に太鼓判を押した。広島長野と西武内海。それぞれの新シーズンを前に、腕試しだ。【前原淳】