2軍の千葉・鎌ケ谷で腕を磨く若手や、ケガで調整中の日本ハム注目選手たちなどの近況を報告します。

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野球人生をかけて打席に立った。育成契約となった森本龍弥内野手(24)は、2月の1、2軍合同紅白戦で、しぶとく右前に適時打を放った。「気持ちで打ちました」。1度は戦力外通告を受けた身。「チャンスをもらったので、いかせるように。厳しいと思うけど頑張りたい」と気を引き締める。

紅白戦のネット裏には、栗山監督がいた。戦力外通告を受けた夜は眠れず、「次の仕事にいくのであれば、今まだ若いうちがチャンスかな」と考えたりもした。だが、行き着く結論は「でも野球が好き」。再契約の知らせはうれしかったし、昨秋の鎌ケ谷で同監督からもらった「ガムシャラに一緒に頑張ろう」という言葉は胸に刻まれている。米アリゾナから帰国したばかりの指揮官に、どうしても覚悟を示したかった。

支配下登録期限は7月末まで。持ち前の長打力でアピールしていく。「球団からも打撃で勝負してほしいと言われた。長打を打てる(右)打者が少ないのでそこに食い込んでいきたい」。中田や横尾のように、長距離砲として勝負できるようにと、日々バットを振る。「ガムシャラに。期限までは全力でやりたいと思う」。もう1度2ケタの背番号に戻る日を目指して、必死に走り続ける。【山崎純一】