中日が開幕戦で3年連続黒星を喫した。DeNAと中盤まで0-0の投手戦を繰り広げたが、7回に相手主砲の筒香に2点先制の適時打、8回にも3ランと5打点の活躍を許した。初陣を飾れなかった与田剛新監督(53)は第2戦での出直しを誓った。

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初陣星はならなかった。8回、田島が筒香にダメ押しの1号3ランを浴び、試合が決まった。スコアボードに「6」の数字が刻まれるのを指揮官は腕を組んで、目深に被った帽子のツバの下からにらんだ。大きく息を吸いながらも、微動だにせず、ベンチ前を駆け抜ける筒香を見送った。

DeNA主砲の引き立て役に終わった試合後に首脳陣とミーティング。「勝つことは出来なかったが、いろいろなことが分かった」と、与田監督は振り返った。継投も早かった。5回4安打無失点と粘投した先発笠原だったが、6回に代打。しかし、2番手又吉が2イニング目の7回に1死満塁のピンチで降板。谷元を送ったが、2死から筒香に2点適時打を許した。

「流れをつかめなかった」。3回だった。開幕初スタメンコンビの阿部、加藤が連打で無死一、二塁の好機を生んだ。しかし後続が凡退。8回の筒香のダメ押し本塁打の直前には痛恨ののミスも。2死一、二塁で柴田の打球はマウンド上へフライ。しかし、野手が譲り合っての適時安打にして、1点を失った。「起きてはいけないプレー。シーズン中は2度とやってはいけない」と、語気を強めた。

勝てば16年6月1日以来の貯金。しかし、初陣を黒星発進した中日は3年連続開幕黒星発進となった。「これからも毎日、試合はある。特に大敗したあとは、切り替えていかないといけない」。自らに言い聞かるように話して、与田監督は初陣会見を終えた。【伊東大介】