逆転負けの中、ソフトバンクのドラフト1位甲斐野央投手が安定感ある投球で開幕戦初勝利に続いてまた1つ「勲章」を手に入れた。

この日、ルーキー右腕は8回を無失点に抑えた。ドラフト制後の新人で開幕から10試合連続無失点投球はプロ野球タイ記録。17年には有吉(ロッテ)森原、菅原(楽天)らが記録しているメモリアルに肩を並べた。

「10試合、タイですか? 明日打たれるヤツですね」と笑わせたが「(投球が)安定しているように見えるけど、まだまだです」と甲斐野は口元を引き締めた。

悔しさをバネにしている。オープン戦は7試合に登板し防御率8・53と数字を残せなかった。「悔しかったし、シーズンは緊張感が違う」と気を抜くことはない。この日もメネセスを152キロの直球で見逃し三振に仕留めるなど力で押した。「中継ぎは打たれれば終わり」。緊張感を持ち続け、新記録に挑む。