最後は近本が決めたが、最初は阪神大山だった。初回2死二塁で今永からチームトップの5号先制2ラン。外角低めの149キロを右翼席まで運ぶ技あり弾だった。

「今までの試合を見ても何点も取れる投手ではない。ここ2試合、チャンスの場面で凡退することが多くふがいない打撃をしていたので、やり返したいという気持ちを持っていました」

試合前の今永の防御率はリーグ1位の0・87。しかも失投ではなく難しいコースだったが、これが4番の仕事とばかりに一撃で仕留め、最高の結果を呼んだ。

「すごく感じがいいし、いい感じで打てました。でも、そのあとの打席で打てなかったのは、反省です」

その後の4打席凡退を課題としたが一時の不振を脱し、確実に調子を上げている。大山が右なら近本は左へ。反対方向へかっ飛ばした効果的な2アーチが、劇的な3連勝を呼び込んだ。