「平成の怪物」が平成のうちにブルペンに戻ってきた。中日松坂大輔投手(38)が29日、ナゴヤ球場のブルペンに入った。立ち投げながら、球への指のかかりを確認。変化球も交え、丁寧に22球を投げた。

ウエスタン・リーグ阪神戦(ナゴヤ)の試合前練習中に、キャッチボールを開始。今季最長の約70メートルの遠投を交え、約40分間キャッチボールを行った。終了後には、北野コンディショニング担当を相手に三塁側ブルペンに立った。

松坂にとって今季初のブルペンでの投球だった。「フラットなところで投げるのと、傾斜を使って投げるのは、負荷のかかり方が違う。今日も軽くだったが、違うなと思った。早く傾斜で投げることに体をならしていきたい」。2月のキャンプ序盤でファンと接触から右肩の炎症を起こした。キャンプ途中で離脱したため、2カ月遅れで傾斜からの投球にたどり着いた。

28日にはキャッチボールで150球程度。そして、この日はブルペンも含めて約200球を投げ込んだ。「球数投げて、強度を上げて投げた。明日休んで、がくんと状態が落ちることがなければ、安心して次のステップにいける」と、「令和」の初日をターニングポイントに上げる。

そして、「令和」での1軍登板への青写真も描いている。「遠投の球数を抑え、強い球を数多く投げるようにする。最後に傾斜を使って、ブルペンを続けて、しっかりした形(捕手を座らせて)でブルペンに入れたらいいかな。必要になれば、打撃投手もやらせてもらう。試合にも入りやすいかもしれない」。遠投、ブルペン、打撃投手を経て、2軍での実戦復帰を描いていた。あと2日で平成は終わるが、松坂は「令和」でも輝くためのスタート地点に立った。