神宮での平成最後の本塁打は、19歳の若武者ヤクルト村上宗隆内野手が放った。前日28日の広島戦では、プロ入り初めて5番に座ったが無安打。この日は「7番三塁」で出場し、技ありの今季6号を放って本拠地での平成ラスト勝利に貢献した。

1点を追う4回の第2打席。カウント2-2から九里の127キロ外角シュートを逆らわずに左翼方向へはじき返した。打球はレフトポール際に飛び込む同点ソロアーチとなった。杉村巡回コーチが「逆方向に大きなのが打てるのが長所」と話す通りの一打で試合を振り出しに戻した。

ミスを取り返した。3回に九里のなんでもない三ゴロをグラブではじき、一塁に生かしてしまった。結局、この走者が生還。先発の左腕石川は守備に足を引っ張られたこともあり、4回3失点(自責点2)でマウンドを降りた。

村上は本塁打について「打ったのはフォークです。守りで迷惑を掛けてしまったのでなんとか挽回したいと思ってました」と振り返った。まだまだ守備ではミスも多いが、それに目をつむっても使いたくなるほど魅力的なのがパンチのある打撃。令和での活躍を期待させるアーチだった。【千葉修宏】