日本ハム吉田輝星投手(18)が「令和のエース」へ、誓いを立てた。5月1日から新元号「令和」の時代を迎えた。平成最後の甲子園となった昨夏、金足農のエースとして日本中を沸かせた。プロでは侍ジャパンのエースを掲げ、令和でもエース道を突き進む。

高揚感に包まれながら、令和が幕を開ける。吉田輝は「こういう場面にあうのは初めて。良い時代にできれば」と心躍らせた。目指すエース像はプロで明確になった。「投手だったら沢村賞を取れれば。その年に一番いい投手だったと認めてもらえる。あとはジャパンでエースになりたい」。投手最高の栄誉を狙う。

平成の怪物に自らを重ねた。平成13年生まれ。生まれる3年前に横浜・松坂大輔(現中日)が甲子園を席巻。平成を振り返るテレビ番組などで衝撃を受けた。「甲子園で、すごい活躍されていた。そういう厳しさを昨年の甲子園で知れた。あらためて甲子園に出てからすごいなと思った」。プロでも飛躍を遂げた松坂の姿は後押しとなった。

6月の交流戦・阪神戦は、甲子園で試合がある。「投げられれば、いいなと思います。それよりも、あの時より、すごいなと見ている人に思ってもらえれば一番いいことかな」と成長を示す好機。プロでは2軍で6試合に登板。武器の直球は球速以上に伸び、本来の力を取り戻しつつある。

野球と向き合う姿勢が変わった。「寮生活をして、室内とかトレーニング施設がすぐそこにある。24時間やろうと思えば野球に力を注げる。本当に野球だけしっかり考えてできている」。野球に専念できる環境で力を蓄える。

エース道を突き進む。「何年後か、平成最後の甲子園に出ていた人たちは、今はプロですごく活躍していると言われる世代になれれば一番いい」。中日根尾や同僚柿木ら、大阪桐蔭勢と共闘しながら、新時代の先頭を走る。【田中彩友美】