オリックス山岡泰輔投手が8回6安打1失点と好投し、無傷の3勝目を挙げた。立ち上がりから最速149キロの直球を軸に、切れ味抜群のスライダーやチェンジアップをコントロールし、凡打の山を築いた。「ここ2試合野手に助けてもらっていた。今日は気合をいれていきました」とお立ち台で胸を張った。

山岡は今季から毎試合で最初マウンドに上がった際、プレートに「信」の文字を指で書き、試合に臨んでいる。「信は力なり」。これは西村監督がロッテのコーチ時代に京都工学院(旧・伏見工)ラグビー部総監督の山口良治氏から授かった言葉で、今季開幕戦直前に行われたミーティングで選手らに伝えられた。その言葉に感銘を受けた山岡は「今年の最初に言うということは一番大事なことだと思って、そこだけは忘れないようにと思った。チームメート、ファンのみなさんも含めて全員を信じる。それが自分の力になってくれたらいいかなと思って書いています」と明かした。

チームは令和最初のカード勝ち越しを決めた。指揮官は山岡の好投に「エースとして引っ張っていかないといけない中で、結果を残してくれている」と称賛。若き副将の力が逆襲に欠かせない。【古財稜明】