ソフトバンク松田宣浩内野手(35)が、史上63人目の通算250号本塁打を放った。

初回2死二、三塁の好機で、左翼へ先制の今季6号3ラン。節目の「熱男!」で打線に火を付けた。「うれしい。今年は1500安打、1500試合、250本と節目があったけど、早い時期にクリアできて良かった」。4回にも1点差に迫る7号ソロ。今季初の1試合2発で251本目を記録した。

満身創痍(そうい)のチームで、35歳の鉄人ぶりが光る。甲斐、デスパイネとともに、ここまで全試合スタメンを継続。「痛いところはない。元気なのでしっかりトレーニングもできている」。体だけではなく、心の持ちようも鉄人だ。ある選手が負傷で出場できなかった試合前。「痛いって何だ。荷物まとめろ」。冗談交じりの口調だが、あえて厳しい言葉をかけた。「出られないくらい痛いのは、わかっている。でも若い選手にとって、今はチャンスだから」。無理をさせるつもりはないが、1軍選手の気概を持つ大切さを伝えたかった。

総力戦で勝ち「今いるメンバーで必死にやっている。チーム一丸でやっていきたい」と笑った。苦境でも首位を走る鷹の中心に、熱い男がいる。【山本大地】