ルーキーのリーグ戦1号が中大に勝利をもたらした。2-3の6回1死一、二塁で森下翔太外野手(1年=東海大相模)が決勝の逆転3ラン。2季続いていた入れ替え戦の回避を決め、わずかに残る優勝への望みもつないだ。亜大は優勝がなくなった。

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思いが実った。森下は「高校時代もチャンスで回ることが多かった。チャンスで1本出すと誓ってきました。リーグ戦で出せてよかったです」と、笑顔で逆転3ランを振り返った。

2-3の6回1死一、二塁。亜大のサイド右腕・岡留の初球スライダーを見逃し「イメージできました。スライダー中心は分かってました」。3球目の同じ球を引っ張り、高い放物線で左翼席へたたき込んだ。

高校通算57本塁打。大学でも、1年生ながら今春開幕からクリーンアップに座る。ついに出た1号で、中大は2季続いていた最下位の回避が決まった。期待に応えたルーキーは「自分が入って勝たせるんだという強い気持ちがありました」と頼もしかった。逆転優勝の可能性も、わずかながら残されている。清水達也監督(54)は「言葉にするのも、おこがましい」と言ったが、ひょっとしたら、と思わせる1発だった。

▽亜大・生田勉監督(優勝を逃し)「歯車がかみ合わなかった。4年生に絶対的なリーダーがいなかった。消化試合になるが、最後の週も、きっちり戦いたい」

◆優勝のゆくえ 東洋大、国学院大、中大に可能性がある。東洋大は、最終週となる次週(亜大戦)で勝ち点を取れば完全優勝だが、落としても国学院大、中大の結果次第で優勝。国学院大は、次週(中大戦)で勝ち点を取り、かつ東洋大が勝ち点を落とせば逆転優勝。中大は、次週(国学院大戦)に2連勝し、かつ未消化の立正大3回戦にも勝ち、さらに東洋大が亜大に2連敗したら、東洋大と同率首位で優勝決定戦。