ソフトバンク東浜巨投手(28)の故郷沖縄での凱旋(がいせん)登板は4回2/3、自己ワーストタイの6四球で4失点と5回持たなかった。5回2死一、三塁から山川、森に連続四球を与え、交代を告げられた。

マウンドからベンチへ戻る時、球場全体から拍手が起きた。ピンチでは激励の拍手も起きた。08年センバツV腕の人気は絶大なままなことを証明した。「声援は聞こえました。地元の沖縄でマウンドに立つことができ、声援も本当にうれしかった。ただ、結果がすべてです」。思うような投球ができない現状がふがいなかった。

山川との沖縄対決で球場を沸かせた。2回の初対決ではスライダーで三ゴロに仕留めた。3回2死二、三塁では直球勝負で空振り三振を奪い、ほえた。「そういった球を常に投げないといけない。先発はそれ(山川との対決)だけではダメ」と唇をかんだ。スタンドには両親、知人ら数えられないほどの応援団が駆けつけた。「小、中、高校とすべての監督が見にきます」と、恩師たちの前で全力で腕を振った。

「球速も出ていない。今の実力。結果は正面から受け止めないといけない」今季は2勝も防御率6・37と先発としての役割を果たせず、中14日での地元登板で2敗目を喫した。工藤監督は「いい球と悪い球がハッキリしていた。いい時はピュッといっていた。次回登板(の日)はまた考えたい。次も必ずあるとは思いますよ」と東浜に再びチャンスを与える考えだ。チームの連勝は3でストップ。沖縄3試合目でも沖縄初星とはならなかった。【石橋隆雄】