楽天塩見貴洋投手(30)は7回6安打1失点の好投も3勝目はならなかった。

2年ぶりとなる交流戦登板で持ち味を存分に発揮した。2回1死満塁のピンチをしのぐと、3回は2番山本、3番丸、4番坂本勇を3者連続三振。「たまたまいいコースにいっただけ」と謙遜したが、同学年の坂本勇には直球を3球続け、1度もバットを振らせることなく見逃し三振に仕留めた。4回も自慢のクロスファイアで岡本の腰を引かせて見逃し三振を奪うなど、内外角への直球とフォークの精度が抜群。自己最多タイの10三振を奪った。

悔やんだのは、陽岱鋼に浴びた5回の先制弾。ボール2球が先行し、カウントを取りにいったスライダーが逆球になった。「抜けてしまった。あそこをしっかりしていかないと」。それでも、昨年10月の腰手術から復帰後3試合全てクオリティースタートを達成。特にこの2試合は7回以上を自責点2以内のハイクオリティースタートを決める安定感が際立つ。平石監督も「素晴らしいピッチングだった」とねぎらった。