巨人スコット・マシソン投手(35)が病気を乗り越え、1軍マウンドに帰ってきた。1点リードの8回1死から登板。浅村、銀次には安打を許すも、150キロを超える直球に変化球を織り交ぜて痛打は阻止し、無失点でバトンをつないだ。「とりあえずアウトをとることだけを考えた。気持ちが高ぶっていた。久々だったのでファンの声援が耳に入ってきた。今日のことは忘れないと思う」と興奮気味に振り返った。

昨年8月に左膝手術のため帰国し、同年11月に「エーリキア症」と呼ばれる感染症にかかり、一時体重が約10キロ落ちた。闘病のため2月の春季キャンプは不参加で3月1日にようやく来日。ファームで懸命にリハビリを重ね、5月15日のイースタン。リーグDeNA戦で実戦復帰にこぎつけた。2軍戦で4試合に登板し、交流戦開幕カードとなった今カードから1軍合流した。

1点リードの僅差でマウンドに送り込んだ原辰徳監督(60)も頼もしい助っ人をリスペクトした。「結果的にあのイニングを森福、マシソンで0点に抑えたということはジャイアンツの中でも非常に意義は深いと思いますね。彼のファイティングスピリット、強い闘争心が、病気もケガも早く回復させた。敬服しますね」と話した。