日本ハム有原航平投手(26)が要所で踏ん張れなかった。リーグ戦再開初戦となったソフトバンク9回戦(札幌ドーム)に先発も、初回に先制点を献上。

同点となった直後の5回に勝ち越し点を許すなど、6回まで1失点でまとめた千賀を相手に、手痛い失点を重ねて4敗目を喫した。チームも3カード連続の初戦黒星で、今季3度目の4連敗。首位ソフトバンクとは4ゲーム差に広がり、最下位オリックスには3差に詰められた。

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有原は試合後、「何もないです」とだけ言葉を絞り出した。結果的に、手痛い失点ばかりを重ねてしまった。リーグ再開初戦。投手各部門でリーグトップを争うソフトバンク千賀との対決に、気合が空回りした。

エンジンがかかる前に仕留められた。初回1死から、明石に左翼線へ二塁打を浴びると、続くグラシアルに右前適時打を許した。わずか13球で失った先制点。一方の千賀は初回に最速の157キロを計測。援護点をもらった直後でもあったが、いきなり全開で立ち上がった。

有原は打線が追いついてくれた直後の5回に、再び失点。6回には甲斐に痛恨の1発を浴びた。簡単に失点を重ね、試合の流れを引き寄せることができなかった。6回3失点。先発投手の安定感を示すクオリティースタートではあるが、相手エースに投げ負ける形となった。

チームは今季3度目の4連敗で、貯金は最大8から1まで減った。気がつけば首位ソフトバンクとは4ゲーム差となり、最下位オリックスにも3差と迫られてきた。最近10試合で2勝8敗。栗山監督は「勝たないと意味がないので、しっかりやります」。先発陣の柱である有原も自身2連敗。上沢が故障で離脱した今、有原が負のトンネルを抜けなければ、チームも上昇気流に乗れない。【木下大輔】