巨人和田恋外野手(23)と楽天古川侑利投手(23)の1対1の交換トレードが成立したことが7日、両球団から発表された。5年ぶりのリーグ優勝へ投手陣の底上げを求めた巨人と、同世代の長距離砲争いの活性化を狙う楽天の思惑が一致した。

セ・リーグ首位を走る巨人は大リーグ26勝のデラロサ、日本ハムとのトレードで獲得した鍵谷、藤岡に次ぐシーズン中4人目の投手補強となる。6月5日の交流戦で先発で直接対決した古川について原監督は「非常に若いし、生きがいい。彼の長所というのはね、十分に分かっている。堂々とジャイアンツの門をたたいて入ってきてほしいなと思います」。菅野、山口、桜井、メルセデス、今村らに続く、先発ローテの一角として期待を寄せた。

楽天はDeNAから熊原、広島から下水流に続く、今季3件目のトレードとなった。石井GMは「古川投手は(コンスタントに)10勝できるかもしれない。和田選手も将来、主軸を打てるかもしれない。どちらの『かもしれない』がこのチームに重要か考えた」と説明。さらに昨季12本塁打の内田の名前を挙げ「競争相手がいないこともあって、伸び悩んでいる部分もあると思う。いい刺激になってくれる」と同学年同士の争いを促した。

両球団を中心に、今季は例年になくシーズン中の移籍が活性化している。

▽巨人和田 5年半、巨人にいて、戦力になれなかった悔しさはあります。今回、トレードで新しいチームで野球ができるので、心機一転、1軍で活躍することで巨人にも恩返しできたらと思います。

▽楽天古川 一番の思い出は昨年挙げたプロ初勝利なのですが、その相手はジャイアンツでした。プロ初勝利したチームに移籍することは何かの縁があってのことだと思いますので、心機一転、長所である強い真っすぐを武器に頑張りたいと思います。