球宴のベンチで秘密を聞きまくるぞ! プラスワン投票で選出された阪神原口文仁捕手が、一流エキスを“吸収”することを明かした。打席では、感謝を胸に、魂のフルスイングを披露する。【取材・構成=真柴健】

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全国のファンに選んでもらった夢舞台で、原口が貪欲にスキルアップを図る。

原口 年齢に関係なく、すごくレベルの高い選手が多い。キャッチャーをやっていると、腹を割って話してくれないと思うんですけど。「僕はバッターだよ」って(笑い)。そのときだけは「キャッチャーでなかなか出られていないから関係ないよ」と。それで話すことができたら、何かアドバイスをもらいたい。少しでも一流の人に近づきたいし、そうやって結果も残したい。貪欲に、アドバイスもらいたいですね。

考えた秘策を使って、技術吸収を狙う。球宴には16年にも出場経験があるが「最初は緊張感の方が多くて…。1軍上がったばっかりだったので遠慮もあった。今回はガツガツと『ウザいな』と思われるくらいに聞きたい。みんなに『何しに来たんだこの人は』って思われるくらい(笑い)。それぐらいコミュニケーション取りたいなと思います」と、にこやかに笑った。

大腸がんという大病を乗り越えて臨む、夢の祭典に「阪神ファンも、他球団のファンにもいいプレーを見せられるように、プレーで恩返しできるようにやっていきたい」と誓った。

魂のフルスイングで、日本中の野球ファンを魅了する。「(打席では)3つ振りたいなと。結果1球で終わってもしょうがないかなと思います」。日本中の視線、声援を一気に受ける。注目が集まる中、強振で勇気と感動を与える。

原口 その日の日本で1試合だけのプロ野球。すごく注目が集まる試合の中で、僕が出る意味は他の選手とはまた違った意味があると思う。

打者の原点、思い切ったフルスイングで、全ての人へ、感謝のメッセージを届ける。どんな境遇に置かれても、決して諦めない原口だから、きっとファンの心にも届く。