7月31日で今季中の新規選手契約期間が終了する。ソフトバンクは今季、川原、周東、コラスの3人の選手が育成から支配下となった。

17年育成ドラフト2位で入団した周東は、今季71試合に出場。レギュラーでないにもかかわらず、チームトップの17盗塁を記録。欠かせない戦力となった。

現在、支配下は69人。70人枠にあと1枠残っている。現在、投手11人、野手10人の21人の育成がいる。昇格最右翼は16年育成ドラフト3位の田城飛翔外野手だ。過去2年、2軍戦は通算1試合だったが、3年目の今季は2軍でクリーンアップを打つまでに成長。77試合に出場し打率3割9厘はウエスタン・リーグ2位。2本塁打、30打点、8盗塁をマークする右投げ左打ちの外野手。今年1月には中村晃の自主トレに弟子入りした。5月に1度打率が2割8分台まで落ちたが「振り抜きを意識して良くなりました」と、強くスイングすることで再び打率を3割に乗せた。大道2軍打撃コーチは「スイングスピードは速く、当てる技術がある。しっかり振れることで強い打球が打てるようになった。チャンスにも強く、三振が少ない」と成長をほめる。

三笠取締役GMは昇格の基準を「1軍で十分に活躍できるレベル」と説明するように壁は高い。野手残りの9人のうち6人が2軍戦に出場も全員打率1割台。11人いる投手では育成4年目左腕渡辺健が14試合、33回1/3を投げ3勝、防御率2・97と奮闘しているが、3試合未満が5人、2軍未出場2人もいるなど、2軍定着も難しい状況。数字を見れば、育成のソフトバンクと言われているが千賀、甲斐らのようになれるのは、ほんの一握りだけ。狭き門をくぐるため、昇格できなかった育成たちは、来季を目指しプレーを続ける。