楽天浅村栄斗内野手が自らのバットで誇りを取り戻した。8回1死二、三塁から中前へ決勝打。1日で勝率5割復帰に導き「良かった」と実感を込めた。7月28日以来の猛打賞は、3本それぞれに価値があった。今季初の中5日で上がった岸が2発を浴びた直後、13試合ぶりとなる同点の29号。再び1点ビハインドの7回も、先頭として三塁打で追いつく活路を開いた。

ここまで打率2割6分、79打点。打順も前カードで指定席の3番から5番に変わった。「FA移籍した選手にしか分からない重圧と闘っている。信頼は、今年スタートした時から揺るぎない」。そんな平石監督の言葉をかみしめるように「体もあまり動かない時もある中、ずっと出させてもらっている。何とか、という気持ちだった」と吐露した。「(移籍して)いい経験をさせてもらっている」。自ら選んだ道。全てを受け止める覚悟で進む。