15年間、優勝から遠ざかる中大に快進撃の予感だ。駒大1回戦に競り勝ち、開幕3連勝。同5連勝した00年春以来の好スタートを切った。2番手の後藤茂基投手(2年=城西)が5回1/3、3安打無失点で2勝目。ロングでの好リリーフを続ける。東洋大は亜大に、国学院大は立正大に先勝した。

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用意はできていた。4回2死一、二塁で登板の後藤は「ランナーが出たら準備しました。いつでも行けました」と落ち着いていた。清水達也監督(55)とのあうんの呼吸があった。1球で、駒大・若林を右邪飛に仕留める。味方が同点に追い付いた直後のピンチを抑えると、次の回に勝ち越し。文字通り、流れを持ってきた。

先週の亜大戦も、2試合続けて2番手で登板。6回、3回と投げ、開幕連勝に貢献した。ピンチで呼ばれても「打たれない」と信じて投げる。「1年生の時はメンタルが弱かった。(3年生投手の)畠中さんに『強気でいけ』と言われてからです」と先輩の助言を力に変えた。清水監督は「一番うちで安定している投手」と信頼。04年秋を最後に優勝から遠ざかり、昨年は春秋とも6位に沈んだ。ただ、今春は2位に浮上。この秋、古豪復活なるか。

▽駒大・大倉孝一監督(中大の倍以上となる9安打しながら1得点で初戦を落とし)「投手は4安打でしょう。十分仕事をしている。打線は形をつくるが、あと1本が出ない。野球にはなっているんですが」