レジェンドだょ！　全員集合！　阪神が31日から高知・安芸で秋季キャンプを行う。

臨時コーチを務める通算219勝の山本昌氏（54＝野球評論家）がキャンプ初日に異例の大講習会を開催することが30日、決定した。通算219勝、さらに50歳まで現役という唯一無二の経験はまさに生きる教材。矢野監督らユニホーム組だけではなく、フロント陣も参加する。

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選手だけじゃない。矢野監督も、コーチも、社長さんも、本部長さんも会議室に大集合だ！　31日に高知入りする山本氏は、駆けつけ即となる宿舎ミーティングを実施することが決定。谷本球団副社長兼球団本部長は「（揚塩）社長も出たいと言っていました。引き出しが多い方。ぜひお話を聞かせていただきたい」と、線引きすることなく“全員参加”の講習会になりそうだ。

安芸のマサ塾は、臨時コーチ要請の際に球団側からの要望を山本氏が快諾し、実現が決定した。山本氏は高卒5年目の88年に中日が業務提携していたドジャースに野球留学。ハングリー精神を学び、代名詞のスクリュー習得のきっかけをつかんだ。クビ寸前の青年が、厳しいプロの世界で大成功し、「球界のシーラカンス」と呼ばれるまで生き残った秘密とは…？　誰もがその言葉を聞きたがっている。

キャンプ初日に講習会を開催する理由がある。矢野監督が説明する。「それはやっぱり何もない状態よりも、オレらが『こういうキャンプにしていくぞ』だったり。こちらの思いを伝えることで臨む気持ちも変わる」。キャンプ初日にレジェンドと共通認識を持つことで実りある秋を過ごせるというワケだ。

阪神の臨時コーチが決まった際に山本昌氏は「僕も聞かれたことで、野球の投げることに関しては答えられないことはないと思う。そこは何でも聞いていただいて結構。大いに活用していただきたい」と呼びかけた。聞きたいのは選手だけではない。唯一無二のレジェンドが、虎のフロント陣の先生役にもなる。【桝井聡】