ソフトバンク栗原陵矢捕手(23)が外野手との「二刀流」に挑戦する。秋季キャンプ4日目の4日、初めて外野手の「特守」にチャレンジ。約1時間、他の2選手に交じって飛球キャッチを特訓した。甲斐、高谷に次ぐ「第3の捕手」だが、出場機会を求めて「守備範囲」を広げる。

栗原 もう試合に出られるならどこでも構いません。外野は今まで経験はないところで、すべてが課題です。

今季、外野手が故障により不足する事態となり、栗原に白羽の矢が立ち、急きょ外野を守ったケースがあった。4試合で左翼手でスタメン出場したが「突然だったので何も分からないままだった」と振り返る。

秋季キャンプで本格的に外野手も練習。村松外野守備走塁コーチは「外野でも十分行けるようにさせたい。捕手のわりにはうまい方だと思う」と素質は評価している。工藤監督も「打撃力を生かす意味で捕手以外でも出来た方がいい。シーズンでも守ったけどそれで終わりではなく、そこは継続してもらいたい」と外野挑戦の必要性を強調した。FA宣言した福田が抜けた場合も想定すると、栗原の打撃力を生かさない手はない。

「打撃では遠くに飛ばすこと、そして(安打の)確率を上げることがテーマです」。前日3日は捕手の「特守」を行った栗原が、この日は外野の「特守」。タフな男が捕手と外野手の「二刀流」で飛躍を狙う。【浦田由紀夫】