PL学園を春夏通算6度の甲子園優勝に導いた名将・中村順司氏(73)が甲子園通算“59勝目”を挙げた。総監督として背番号50でベンチ入り。「へへへ。今日はイチ選手ですから」と、4強入りした98年春以来の聖地1勝を喜んだ。

7回には打席に立ち、8球粘って四球出塁。選手時代は2年春に守備に就いた経験しかなく、甲子園初打席だった。「指導してきて、下手なことは出来ないと思っていた。(塁に)出れて良かった」と照れ笑いした。

対戦した利根商は、ライバルだった近大付(大阪)で監督を務めた豊田義夫氏(84)が昨夏まで指揮した学校。「僕も1回、練習のお手伝いに行ったことがある。縁を感じながら、いい戦いをできたと思います」とかみしめた。