日本ハム近藤健介外野手が、さらなるポテンシャル発揮へ大型契約を結んだ。3日、札幌市内の球団事務所で年俸変動制の3年契約でサイン。来季年俸は5000万円増の1億5000万円プラス出来高となった。「ファイターズにいたいという気持ちが1番だった」。順調にキャリアを積めば、3年契約2年目の21年オフには国内FA権を取得する。現時点でFA宣言するつもりはなく、今後も日本ハムで打ちまくってチームを引っ張る覚悟を決めた。(金額は推定)

球団とは今季の成績が「最低ライン」という見方で一致した。打率3割2厘は一般的に見れば好成績だが、近藤には低すぎる。「今年は、ずっと悪かった。よかったのは5月くらい」と苦しんだ1年だった。「変化を怖がっていてはダメ。より高みを目指して、いろいろ試しながらやりたい」と打撃フォームを見直しながら、来季以降へ備えるつもりだ。

吉村GMは「今後、何年かにわたってパ・リーグで首位打者などのタイトルを取る選手と考えている。長期にわたって、しっかりやっていただきたい。長期契約によってどうこうする選手じゃないと思っている」と厚い信頼を明かした。近藤も「3年という長い期間の契約をいただいて、恩返しをしないといけない」と気を引き締める。来季は主力として覇権奪回、そして東京五輪出場の大目標達成へ、腰を据えて挑む。【木下大輔】

◆日本ハム選手の国内FA権取得前の複数年契約 04年の北海道移転後は近藤で4人目になる。過去3人の契約は、西川が19年から出来高を含む2年総額4億円、陽岱鋼が14年から2年総額4億円プラス出来高、ダルビッシュが08年から3年総額8億円プラス出来高。

◆フリーエージェント(FA)権◆ 1軍出場登録145日を1年と数え、8年で国内FA権、9年で海外FA権を取得する。再取得は行使後4年。93年に導入され、取得年数の短縮など見直されてきた。現制度は08年から